IPCL (Implantable Phakic Contact Lens)

IPCLとは

● はじめに

多焦点眼内レンズ、レーシックやICL、IPCL、フェイキックIOL、オルソケラトロジー、コンタクトレンズなど国内で認可された全ての屈折矯正プログラムを準備しています。目は2つしかありません。初めて受診した日に手術までしてしまう施設に治療をまかせて本当に大丈夫でしょうか。人それぞれ目の状況は違います。どの治療方法がその方に向いているのかを、豊かな経験と実績から眼科専門医として、厚生労働省承認先進医療実施医療機関として的確に判断し皆様にご提案いたします。

「今見えればいい」と考える一部の営利目的の施設とは異なり、私たちは治療を受けられる方の将来までを考え、一人一人の目に合わせた、カスタムメイドの視力矯正治療Advanced CustomVueを提供しています。当エリアで屈折視力矯正に関する一連の先進テクノロジーを提供することが出来るのは、慈明会だけです。

IPCLとは?

● インプラントで視力矯正

IPCLとは、目の中にインプラントする視力矯正用のレンズです。IPCLをインプラントすることで、手術後早期から良好な裸眼視力を得ることが期待できます。
当院では「ICL(Implantable Collamer Lens)」と「IPCL(Implantable Phakic Contact Lens)」
2種類の有水晶体眼内レンズを取り扱っています。

 

 

 

IPCLはEyeOL社から2014年に発売開始された新しい後房型の有水晶体眼内レンズです。
「ハイブリット親水性アクリル」で作られています。ハイブリット素材を採用したことにより、タンパク質などの粒子が付着しにくく「エクセレントクリアーサーフェイス」という新しい技術により、コラマー素材よりもレンズの表面構造がスムーズでクリアなため、見え方の質が高いことが証明されています。

眼内でレンズを安定して固定するため6つの支持部(ICLは4つ)をもつ構造をしており、さらに房水の循環を促進する7つのホール(ICLは1つのみ)が設置され、
白内障や緑内障の発症予防に配慮され安全性を向上させています。

2017年にヨーロッパにてCEマーク(安全性)を取得。全世界40カ国以上で10万件以上の実績があり、日本では2015年より使用実績があります。

IPCLには40才以上の老眼用として多焦点IPCL(Presbyopic IPCL V2.0)もあります。

回折型3焦点構造で近方加入度数は+1.5D/0.8D、+2.0D/1.1D、+2.5D/1.3D、+3.0D/1.6D、+3.5D/1.8Dと年齢や老眼の程度に合わせてが選択でき、
いずれも遠方に50%、近方に30%、中間に20%のエネルギーが配分されます。

多焦点レンズは光を配分する原理上、若干のコントラスト感度低下と暗所でのハログレアの発生がみられますが、単焦点レンズに比べて明視域が広くなるため、
老眼鏡なしでの手元の見え方を大幅に改善することが可能です。多焦点IPCL(Presbyopic IPCL V2.0)は中央部から周辺部にステップ高が低くなる特殊構造により、
回折型であるにもかかわらず光エネルギーロスが10%以下でハログレアの発生が最小限に抑えられています。

こんな方におすすめ

□ メガネやコンタクトレンズの煩わしさから解放されたい方
□ 裸眼で思い切りスポーツを楽しみたい方
□ レーシックで角膜を削ってしまうことに抵抗がある方
□ 眼鏡やコンタクトで老眼が気になり始めた方

● 鮮やかな見え方へ

目の中にインプラントされたレンズによって近視が矯正されるため、手術後早期から良好な裸眼視力が期待できます。角膜を削らないので、ドライアイ症状を気にされている方、見え方に対する高い満足度をお求めの方におすすめです。

● レーシック適応外をカバー

レーシックなどのレーザーで角膜を削ることが難しいとされてきた強度近視の方、角膜が薄い方に対してもインプラントすることが可能です。

● 長期安定性

生体適合性の高いレンズ素材で出来ているため、目の中に長い間インプラントしておくことが可能です。必要に応じて取り出すこともできる「可逆的な手術」です。

● UVケアに有効

紫外線のダメージが瞳の奥に蓄積すると眼病の原因になる可能性があるといわれています。IPCLにはUVをカットするための紫外線吸収剤が含まれています。

● 老眼の対応が可能

LASIKやICLでは老眼の影響を受けてしまう40歳以上の方であっても多焦点IPCLを選択することで老眼の対応が可能になりました。

 

手術方法

片眼の手術時間は、約15分です。

手術前に瞳孔を大きくする目薬を点眼します。

局所麻酔後、角膜を約3mm切開します。

切開した部分からIPCLを挿入します。

虹彩の後ろ(後房)にIPCLに留置します。

縮瞳剤を点眼し、瞳孔を元の状態に戻して終了です。

両眼同日に手術を行う場合、片眼手術→休憩→片眼手術→休憩→診察→帰宅化という流れで手術を行います。

よくあるご質問

誰でもIPCL(アイピーシーエル)の手術を受けられますか?
年齢が18歳以上で近視または乱視またはその両方の方で、医師により適応が確認された方が手術が可能です。手術前に適応検査を行い、人それぞれの近視や乱視の程度、目の大きさに合わせてレンズを選ぶ必要があります。
IPCL(アイピーシーエル)のレンズは目のどこに移植(インプラント)するのですか?
目の中の黒目(虹彩)の裏、水晶体の前の後房と呼ばれる位置に移植(インプラント)します。黒目の裏に固定することで、ズレたりする心配はほとんどありません。また、外見からレンズが見えることもありません。移植(インプラント)後、特別なケアは必要ありませんが、定期的な眼科受診を強くおすすめします。
IPCL(アイピーシーエル)のレンズはどんな素材でできていますか?
「ハイブリット親水性アクリル」で作られています。ハイブリット素材を採用したことにより、タンパク質などの粒子が付着しにくく「エクセレントクリアーサーフェイス」という新しい技術により、コラマー素材よりもレンズの表面構造がスムーズでクリアなため、見え方の質が高いことが証明されています。さらに紫外線吸収剤が含まれていますので有害な紫外線(UV)をカットしてくれます。
どうして手術後クリアに見えるのですか?
精度の高いレンズを使って目の中で視力矯正を行っているため、収差(光の結像のズレ、像のボケやゆがみ)が少なくクリアな見え方が期待できます。またレーシックに比べて強い近視や乱視でも安定した優れた視機能を得る事ができます。
手術を行った後、どのぐらいで視力が安定しますか?
角膜を削らずに、小さな切開創からレンズを目の中に移植(インプラント)するだけなので手術当日から裸眼で過ごせます。手術直後は目の中で若干の炎症が起こるため見えにくい場合もありますが、通常は翌日から1週間ほどで良好な視力に回復することが多いようです。ただし手術による切開創は自然治癒するまでに1カ月から3カ月程度の期間を要する場合があります。このため、手術後は視力が良好に回復した後でも医師の指示には従ってください。また視力回復後も定期的な眼科受診をおすすめします。
手術を行った後、視力が変わった場合はどうすればいいですか?
移植(インプラント)したレンズは取り出して交換することが可能です。あるいは移植(インプラント)したレンズはそのままにしておいて、他の屈折矯正手術を受けることもできます。また何度も手術を受けたくない方は、レンズを移植(インプラント)したままの状態でメガネやコンタクトレンズを併用することも可能です。老眼対策として多焦点タイプのIPCLがあります。若いうちに通常タイプのICL・IPCLを入れた場合にも、老眼世代になってから多焦点タイプのIPCLに入れ換えをおこなうことが可能です。個人に応じたカスタムメイド治療をできるのが慈明会の特徴でもあります。
合併症など、手術のリスクはありますか?
まれにレンズと水晶体が干渉し白内障を誘発することがあります。その場合は、いったんレンズを取り出して白内障の治療をします。また以前には、手術後に目の中の水(房水といいます)の流れに変化が生じて眼圧が上昇することがありましたが現在ではほとんどありません。手術自体のリスクもほとんどありませんが、まれに感染症をおこすことがあるので注意が必要です。IPCLのサイズと目のサイズの不一致があるとIPCLの入れ替え手術が必要になる場合もあります。

IPCL手術費用等

● 手術費用

● 健康保険適応外(自費診療) 

単焦点IPCL

乱視なし:片眼:320,000円(税込)/両眼:640,000円(税込)

乱視あり:片眼:350,000円(税込)/両眼:700,000円(税込)

 
多焦点IPCL

乱視なし:片眼:380,000円(税込)/両眼:760,000円(税込)

乱視あり:片眼:410,000円(税込)/両眼:820,000円(税込)

 
 

※上記手術費用には手術1ヶ月までの診察代含みます。

 

※上記手術費用には手術1ヶ月までの診察代含みます。
※術後1年間の再IPCL手術料金を含みます。

● 術後検査料

● 術後1ヶ月まで無料
● 検査診察処方箋料を含む 薬代別途

手術について

手術前検査までのご注意

  • 手術用のデータを作成しますので、睡眠不足などないように、体調管理には十分気をつけてください。
  • コンタクトレンズを装用されている方は、角膜の形が変形している場合があります。
    コンタクトレンズの影響を取り除いて正確な手術を行うため、手術前検査の前に一定期間装用を中止してください。
  • コンタクトレンズの装用状況によっては、再検査が必要になったり、装用中止期間が長くなる場合もあります。

    ● ハードコンタクトレンズ:手術前検査の2週間以上前から
    ● 乱視用ソフトコンタクトレンズ:手術前検査の2週間以上前から
    ● ソフトコンタクトレンズ:手術前検査の1週間以上前から

手術前検査

手術の適応を判断するためには、正確な検査が必要です。各検査項目についてご説明します。

角膜形状解析

OPDスキャン・カシアを用いて、角膜の表面や後面を撮影します。角膜の形状を色分けして表示することによって、乱視の状態や角膜形状の異常の有無がわかります。

他覚的屈折検査

オートレフケラトメーターを用いて、近視・遠視・乱視の度数、角膜の屈折率を他覚的に測定します。また、より正確な度数を測定するために、散瞳した状態(瞳孔を広げる目薬を使用し、調整力を取り除いた状態)でも測定します。

眼圧測定

ノンコンタクトトノメーターという器械で目に空気(風)をあて、その風がはね返ってきた速度で目の硬さを測定します。正常値は10~21mmHgと定義されています。また、LASIKやPRKの手術後は、手術前よりも測定値が低くなります。

角膜内皮細胞検査

スペキュラーマイクロスコープを用いて、角膜の内皮細胞を撮影し、その数と大きさ、形状を調べます。コンタクトレンズを長期間装用した目では細胞の数が減少して、細胞が拡大している場合があります。

自覚的屈折検査(視力検査)

遠くと近くの裸眼視力や矯正視力、および自覚的な近視・遠視・乱視の度数を測定します。また、遠くにピントを合わせた状態で近くの見え方を調べ、手術後の老眼(老視)のシミュレーションを行います。

角膜厚測定

角膜厚測定パキメーターを角膜に接触させ、角膜の厚みを測定します。

眼軸長測定

超音波測定装置を用いて目の長さを測定します。成人で正視の方の場合は、約23.5mmです。

細隙灯顕微鏡検査

主に結膜・角膜・前房・水晶体などに異常がないか検査します。特殊な染色液を点眼することによって、ドライアイの状態もわかります。

眼底検査

散瞳剤を点眼した後、主に水晶体・網膜・視神経などに異常がないか検査します。近視の目はもともと網膜剥離などの発生頻度が高く、何か疾患が見つかった場合には、先にそちらの治療が必要になります。

術後検査・定期検査

手術後の定期検査は、視力の回復の状態を把握したり、合併症の早期発見のために非常に大切です。手術後の経過がよくても必ず受診してください。また、目をぶつけたり、見え方が急に変化したり、何か異常を感じた場合は、すぐにご連絡ください。

1ヶ月検査時は眼底検査を行いますので、お車の運転はなさらないでご来院ください。(1年検査以降もご希望で眼底検査を行います)
*手術後の検査代、追加のお薬代は別途かかります。
*目の状態によっては、定期検査の日程以外の診察が必要になる場合もあります。

定期検査
1回目 2回目 3回目 4回目 5回目 6回目 7回目 8回目 1年以降
翌日 翌々日 4日目 術後1週間 2週間 3週間 1ヶ月検査 1年検査 その後1年毎

手術後の生活

定期検査
  手術当日(手術後) 翌日 翌々日 4日目以降
入浴

入浴・シャワーはお控えください

首から下のシャワーは可能です 入浴も可能です
 
  手術直後〜翌日 翌日〜1週間 1週間〜1ヶ月 1ヶ月以降
洗髪
洗顔
すべて控えてください
*顔は目の周りを避けて、濡れタオルで拭くのみにしてください
すべて可能です
*目に水が入らないようにご注意ください
*まぶたをゴシゴシこすらないようにしてください
生活は手術前と同様に戻ります
水泳時はゴーグルをつけてください
目の保護 外出時・就寝時は保護用メガネを装用してください 通常どおり
スポーツ すべてのスポーツは控えてください 軽いスポーツは可能です
(目に直接衝撃が加わらないもの)詳しくは医師にご相談ください
お化粧 お化粧はすべて控えてください アイメイク・ビューラー以外は可能です
飲酒 飲酒は控えてください 少量なら可能です 通常どおり
その他 プール・温泉・サウナ・海水浴は控えてください。パーマ・毛染めは控えて下さい

矯正治療

こうやま眼科 本院までのアクセスルート

住所
〒573-0022
大阪府枚方市宮之阪3-6-31 宮之阪駅前ビル 2F
TEL
072-805-3270
営業時間
9:00~12:00、16:00~19:00
休診日:火曜午後、木曜午後、土曜午後、日祝
ルート
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こうやま眼科 香里ヶ丘院までのアクセスルート

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