硝子体手術

眼科の手術には、白内障・緑内障・視力矯正・角膜移植・目の腫瘍などがありますが、中でも網膜硝子体手術は、難易度の高い手術と言われています。
眼球のなかには硝子体という透明のゼリー状の組織があります。
この組織が網膜を牽引したり、炎症を持続させたり、混濁や出血を含み網膜へ光が達する邪魔をします。

この硝子体を切除するために角膜の横に小さな穴(約0.5mm)を3ヵ所開け、そこから細い器具を眼内に挿入し、眼の中の出血や濁りを硝子体と共に取り除いたり、網膜にできた増殖膜や網膜剥離を治し網膜の機能を回復させる手術です。
下まぶたのところから局所麻酔薬を注入し手術致します。

手術時間はおよそ約20分から重症例の場合60分程度です。
50歳以上の場合この手術を行うと白内障が進行するため同時手術を行います(約5分)。
術後安静は1~2週間程度です。

網膜硝子体手術の対象となる眼底疾患は数多くあり、中でもまず硝子体出血があげられます。
硝子体出血を起こす具体的眼疾患として糖尿病網膜症、網膜静脈閉塞症等がありますが、これらの疾患では本来健常な眼では起こり得ない新生血管が硝子体中に出現し、その破綻によって硝子体腔が血液で満たされるため視力が急に低下します。

この他に網膜剥離があります。軽症の網膜剥離ではこの手術を行う必要性はありませんが、網膜剥離が発症してからの期間が長い場合、網膜が全剥離している場合、原因である網膜の破れ(裂孔)が大きい場合や、裂孔がたくさん存在し網膜の深部に存在する場合など、重症網膜剥離に対しこの手術が行われます。

糖尿病網膜症重症例では、繰り返す硝子体出血によって生じた増殖組織の為、網膜が牽引され網膜剥離が発症する場合があり、この場合もこの手術を行います。このような網膜剥離手術の場合、剥離を治癒させるため眼内に特殊ガスを含む空気を入れなければなりません。

その為、術後約10日間は腹臥位(うつむき位)で過ごす必要があります。
その他、原因不明ですが加齢の為、視力にとって最も大切な網膜黄斑部に小さな穴が発生する場合(黄斑円孔)や、黄斑部にシワができる場合(黄斑上膜)がありますが、視力低下や自覚症状があればこの手術が必要となります。

当院では基本的に日帰り手術にて対応しております。
しかし状況に応じては提携病院に入院の上手術する場合があります。