加齢黄斑変性症

● 加齢黄斑変性症とは

加齢黄斑変性は、網膜(カメラのフィルムにあたる組織)の黄斑〈おうはん〉というところに異常な老化現象が起こり、視機能(視力や視野)が低下してくる病気です。黄斑は網膜のほぼ中央にあり、ほかの部分の網膜に比べて視機能が格段によく、物を見る要の部分です。

欧米では中途失明原因のトップが加齢黄斑変性です。
日本でも増えていて、2004年には身体障害者手帳の取得原因の4位になりました。
早い方では40代でも発症する場合もありますが、患者さんのほとんどは60歳以上で、女性より男性に多いという特徴があります。

脈絡膜(網膜の奥にある血管膜)から発生する新生血管(脈絡膜新生血管)の有無で「滲出型(しんしゅつがた)」と「萎縮型(いしゅくがた)」に分類されます。

● 症状

視野の中央がよく見えない、ゆがむ、暗く見える、などです。
最初は片方の眼に起きて程度も軽いために、患者さん本人は年のせいにして見過ごしていることも少なくありません。
しかし、徐々に、病型によっては急速に、視力が低下してしまいます。
通常、中央以外の視野は保たれ全く光を失ってしまうことはまれですが、見たいところが見えず読みたい文字が読めないという、とても不便な状態になってしまいます。

● 危険因子

加齢黄斑変性の発症のリスクを高めることとして、喫煙、肥満、日光を浴びることなどが考えられています。
特に有名なのは喫煙で、喫煙による酸化ストレスが眼に蓄積すると、加齢黄斑変性の背景にある炎症を引き起こすといわれています。
ですから、加齢黄斑変性の発症予防や、発症してしまった方が進行を遅らせるためには、禁煙が非常に重要です。

● 加齢黄斑変性症の治療

滲出型加齢黄斑変性の治療には、下記のような様々な治療法があります。

抗血管新生薬療法

体の中には、脈絡膜新生血管の成長を活性化させるVEGF(血管内皮増殖因子)という物質があります。抗血管新生薬療法は、このVEGFの働きを抑える薬剤を眼内に注射することにより、新生血管の増殖や成長を抑制する治療法です。
治療薬には
・アバスティン
・ルセンティス
・マクジェン
・アイリーア
の4種類が現在あります。当院ではすべての薬剤が可能です。

光線力学的療法(PDT:photodynamic therapy)

1)光に反応する薬剤を腕の静脈から注射した後、
2)病変部にレーザーを照射する、という2段階で構成される治療法です。
この治療により、正常な組織に大きな障害を与えることなく、新生血管を閉じることが可能です。
当院では提携病院にて施行しております。

レーザー光凝固術

サプリメント(加齢黄斑変性の進行予防に使用されることもあります)

眼に現れる病気

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